私は沖縄県で生まれ育ちました。沖縄米軍基地が身近にあったことで、英語やアメリカ文化に触れてみたいという想いを抱き、高校生のころに1年間アメリカ留学を経験。ホストファミリーの両親は同性愛者で、父親が2人いる家庭にお世話になったことで、内気であった私の価値観が大きく変わるきっかけとなりました。自身の想いを内に秘めるのではなく、「やりたいことはやる」というスタンスが養われ、新しいことに挑戦することが好きになったのです。大学ではESSに所属し、渉外、チーフ、インストラクターなどさまざまな役職を経験。運営側として大学の垣根を超えて活動するようになり、プレイヤーだった時よりも、裏方として大会を創り上げることや、誰かの輝く瞬間を見られることが、私のやりがいとなっていることに気付きました。そういった経験もあり、「たくさんの人と関わることができること」、「目的がある人を支えられること」、これが就職活動中もブレない私の軸となっていました。

「文化財をリノベーションして結婚式場にしている面白い会社があるよ」という友人の一言をきっかけに、私はノバレーゼと出会いました。大学の研究テーマで文化遺産の活用法に触れていたため、興味を抱き会社説明会に足を運んだところ、先輩方の仕事に対する熱量と溢れるバイタリティに圧倒されました。選考に進み、訪れる式場の一つひとつがスタイリッシュで美しく、その場所に立つスタッフの方々はとても輝いていました。私のことを「学生」や「就活生」としてではなくひとりの人間として、真正面から向き合ってくださったことを今も覚えています。人として成長して先輩方のように輝きたい、その土地の文化を取り入れた唯一無二の会場を創りたいという想いが強くなり、私の就職活動の軸にも合致したため、入社を決意しました。

現在はウエディングプランナーとして、新郎新婦様の結婚式に向けて日々お手伝いをしています。この仕事の魅力は、特別な一日を裏方として支えられることです。新郎新婦様は十人十色。100組のお客様がいれば、100通りの結婚式があるなかで、「おふたりだからこそできる結婚式」を一緒に考え導いていくのです。特別な一日を創りあげるために大切にしていることは、「お客様の心を見つめる」こと。

ご要望を形にすることはプランナーの役目です。しかし、ただ形にするのではなく、どうしてこの発言があったのか、おふたりが求めていることは何なのかを追求し、想像を越える一日を提案することがプランナーの使命です。表面的な部分だけではお客様の心に刻まれるような良い結婚式にはなりません。おふたりの心を見つめて、そこに隠れている言葉にならない気持ちを引き出すことで、「おふたりの特別な一日」が生まれると思っています。

私は入社1年目の冬に最愛の母を亡くしました。仕事でも壁にぶつかり、ウエディングプランナーという仕事が自分に向いていないのではないかと悩んでいた時期で、さまざまな感情が入り混ざり、気持ちはどん底まで落ち込んでいました。そんな時に支えてくれたのは、共に働く仲間でした。多くの仕事を手分けして引き受けていただき、帰省するためのフォローまでしてくださり、「仕事のことは何も心配しなくていいから、ちゃんとお別れを言いに行っておいで。たくさん休んで、落ち着いたらいつでも戻っておいで。」と送り出してくれました。離れている間も、仕事の心配をかけないように動いてくださり、帰ってきたときには私がすぐに戻れるようなフィールドをつくってくれていました。誰か1人が、という訳ではなく、チームのみんながその環境をつくってくれていたことに心を揺さぶられました。

復帰した際、仲間がいつもと変わらない笑顔で迎えてくれ、またお客様とも向き合っていく決心ができました。この仲間ともっと一緒に働きたい、チームに貢献できるようもっと成長したいと改めて感じた瞬間でもあります。ノバレーゼには、人生のお手本にしたいと思う尊敬できる先輩、切磋琢磨し合える同期や後輩など、魅力溢れる人が全国にいます。「人と真正面から向き合うこと」が当たり前な環境があるからこそ、壁にぶつかっても、また立ち上がろうと思わせてくれます。そんな仲間とノバレーゼというフィールドで、誰かの輝く瞬間を見るために、さまざまな挑戦をしていきたいです。そして私たちだからこそできる結婚式の魅力を世の中に伝えていきます。